美雨の部屋へようこそ

世界の旅日記や 文化、歴史のぷち・エッセイを書いています。他にも海外、国内のお気に入りのドラマのあらすじ&感想を勝手気ままに綴っています。

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Tale of Tales ユーリ・ノルシュテインの世界

Tale of Tales ユーリ・ノルシュテインの世界
「話の話」


話の話
Tale of Tales 「話の話」

昔絵本でしか見れなかった、憧れのユーリ・ノルシュテインの「話の話」を、YouTube でほぼエンドレスで観てしまいました。

Tale of Tales 「話の話」
http://www.youtube.com/watch?v=i4U_xk6CKI0&mode=related&search=

こんな映像がすぐ観れるなんて、いい時代になったものです。

本当にに観るたびに、魂の襞にやさしく浸透してくる繊細な表現に心洗われますよね。
ノルシュテインは天才だと思います。タルコフスキーもそうですが、ロシアの魂って深いなぁ、って思います。

夏だからでしょうか...。
こんな蒸し暑い夜は、うなじが寒くなるような雪の映像と、こんな詩とうたが懐かしくなってきます。


小学校のとき、視聴覚室で「こころの時間」に見せてもらったスクリーンの「雪の女王」の衝撃はいまだ忘れられません。
独特のつなぎ、間の取り方、そして色彩、動き・・・
アニメーションとも紙芝居とも言えない、摩訶不思議な感覚。
「ストーリーを追うことに夢中にならなくてもよいのだ」という子供ながらにして覚えた初めての触感。
いろんな意味で、ショッキングな感動でした。


ユーリ・ノルシュテイン


小さい頃に観た映像や、読んだ童話の記憶の断片は
大人になっても、いつか年老いても
いついつまでも、ひとの心の奥に残っていくものなのでしょう。
時折、YouTubeで、忘れかけた二度と見れない聴けないと思っていた映像や歌を発見しては、しばし感動しています。

「Tale of Tales」話の話は、 レトロとかシックという表現だけでは足りない、ほのぼのとした人間の温かみ。
ロシアの長く閉ざされた沈黙・・・冬ならではの世界かもしれません。
日本のアニメとは違った、モノクロームの影絵のような郷愁。
さりげないユーモアと、哀愁を帯びたバックのピアノの旋律もナイーヴでいいですね。

ああ・・これは、失われた幼少期の風景へと誘う扉ともいえます。

名作というものは、ストーリーの一方的な押しつけではなく
観る者の想像力を、自由に遊ばせてくれる空間を創り出してくれる作品。
セリフがない童話は、イマジネーションを一層かき立ててくれます。

悪さをしそうで実は心優しい狼。縄跳びする牛さんの姿などが、とても愛らしいです。

観るたびに、ものづくりの心のようなものに気持ちが洗われます。潜在意識に浸透してくる感じですね。
ノルシュテインの作品をみると、何気ない風景の移ろい、表情、木の葉や水の動きまで、まるで魂を持っているような息吹と深い深い感動をおぼえます。そして心の微妙な動き、心の繊細な色彩の変化まで、モノクロを超えて伝わってくるから不思議です。


965713459_155s.jpg
ノルシュテイン


20世紀、ロシアは二千年の歴史をひっくり返すように変化のときを迎えました。
レーニンが勝利し、ボルシェビキ体制が長きにわたり権勢をほしいままにし、暗黒時代の100年という歳月を刻みます。
それでも、それ以前の、というかロシア全域に流れる本質をあえて伝えているのは私は「詩」と「歌」ではないかと思っています。

悲しみや忍耐を独特の節や和音に刻んで、いまに伝えてくれている、いわば生きる口頭伝承みたいなもの―― そんなロシア魂は、語らずともきっと絵や、詩の中にもどこかで連綿と受け継がれていて、そう、こうしてノルシュテインの絵本やアニメーション、またタルコフスキー親子の詩や映画作品となって、凍てつき閉ざされていた長き冬から湧き出す暖かい泉のように流れ出すのでしょう。

ペレストロイカはいわば現代のルネッサンスで、ゴルビー以後の情報、文化開放は眠っていた古き良きものの息吹を呼び覚ます導火線となりました。

ロシアというと冷たく暗い共産主義を思い浮かべてしまう日本人はいまだに多いけど、こんな素晴らしい文化と本質に触れて、豊かなるロシアの懐を感じられる機会に恵まれたら本当に素晴らしいのにな、と残念に思うばかりです。




美雨


☆☆今日のおまけ☆☆

BGMにどうぞ(主題歌です)
大好きなロシア映画作品「モスクワは涙を信じない」から『アレクサンドラ』
Москва Слезам Не Верит;Moscow Does not Believe in Tears.

http://www.youtube.com/watch?v=IUAiG5qfse4&NR=1
http://www.youtube.com/watch?v=6acGzTCNutQ&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=M5zrjQDoiuU&feature=relatedメロディーラインがロシアンチックで綺麗


❤最後まで読んでくれてありがとう❤
話の話2
心優しい純情なオオカミより


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  • 2010.06/26 03:44分 
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くろまめさん 

こんばんは。
コメント遅くなって申し訳ありません。<(_ _)>
くろまめさんは谷川俊太郎さんの言葉を思い浮かべられましたか。
無意味のすばらしさ・・・本当に言い得て妙ですね。この動く絵本は物語というより詩ですから、もし谷川さんがこの動画をご覧になったら、やはり詩人の目で詩のキャンバスの扉を次々と開いていくのでしょうね。

もう4年ほど前ですが、彼の製作過程のドキュメントが去年放映されていて感動したのを思い出しました。それは、日本のアニメ作家志望の若者にもアドヴァイスを与えていた素晴らしい企画でした。
日本人の若者の提出したアニメ作品をみて、彼は
「彼らは自然を全く観察していない。彼らはただ表面的なイメージだけの世界しかもっていない。世界と自然に対して盲目のような印象を受ける。それが心配でならない。」と言っていたのを憶えています。
とても大きな盲点をついていると感じたと共に、彼の作品に対する愛情の深さに心を打たれました。

コメント、ありがとうございました。(#^.^#)
  • posted by 美雨 
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  • 2010.06/26 00:26分 
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シズオカさん、こんばんは 

デンマーク戦、感動的でしたね。今日は本当に日本中が喜びに沸いた日でした。

> 私は男でしたから、ゴーゴリのタラス・ブーリバとか痛快ですきでした。

シズオカさんはロシア文学もたしなまれるんですね。「タラス・ブーリバ」は私は読んだことないですが、コサックとポーランドとの戦いを描いた物語だとありました。ポーランドとロシアの確執も根深い歴史がありますね。この当時の歴史背景は、アーチャーも自作のカインとアベルで描き出していました。わたしはゴーゴリーというとマイナーですがイワン雷帝を思い浮かべます。父がシャリアピンが好きだったので、シャリアピンのオペラ作品をよく一緒に鑑賞したんです。作品でいうと、プーシキンを多く読みました。ゴーゴリもプーシキンに強い影響を受けていますよね。「大尉の娘」いまも宝物です

今日もコメントありがとうございます。(あちらの懸案事項、またメールしますね!)
  • posted by 美雨 
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  • 2010.06/26 00:16分 
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sunnylakeさん 

こんばんは。今日も暖かいコメントありがとうございます。

sunnylakeさんご指摘のとおり
この動画は会話がまるでないので、言葉の壁を越えて世界中の大人も子供達も自分なりのストーリーで続きを読んでいけるのが素敵です。だから、動く絵本なんですね、みんながオリジナルを持てる絵本・・・素敵ですね。映像も絵本のような温かみとタッチがありますし。
おおかみくん、かわいいですね。もしゃもしゃお芋を食べる音まで詩的でほのぼのしていますよね。(=^・^=)

  • posted by 美雨 
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  • 2010.06/25 23:57分 
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No title 

どこか懐かしさを感じるアニメ(と言っていいのか)です。
過去に絶対に見たことがある。でも記念碑のように残っているわけでもなく。
たまたま、昨日NHKのスペシャル番組で詩人の谷川俊太郎さんを特集していました。何気なく見ていたら吸い込まれてしまって。
谷川さんのインタビューの中に、無意味のすばらしさを語るシーンがありました。ビックバンの時代までさかのぼり、人類が出現して何事にも意味を持たなければいけないみたいなことを、やんわり批判していたのが印象的でした。谷川さんは無意味な言葉が好きだとも。詩人独特の、まして谷川さんらしい感性に惹きつけられました。
このアニメーションを観て、谷川さんのことを思い出しました。
  • posted by くろまめ 
  • URL 
  • 2010.06/25 21:31分 
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管理人のみ閲覧できます 

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  • posted by  
  •  
  • 2010.06/25 15:59分 
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No title 

私は男でしたから、ゴーゴリのタラス・ブーリバとか痛快ですきでした。

No title 

Tale of Tales 「話の話」、観ました。
とっても独特の雰囲気を持つ、不思議な絵でした。
ストーリーがあるのかないのかよく分からないのだけれど、なぜか惹きつけられました。
暗い画面の中で動くものたちの不思議さが、一度観たら頭から離れない感じです。
おおかみくん、可愛かったです。
映像に深さがあると思いました。
  • posted by sunnylake 
  • URL 
  • 2010.06/25 14:40分 
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Plateau さん 

おはようございます(*^_^*)

Plateauさんも覚えてらしたんですか。すごく独特なので忘れるのが逆に難しいかもしれませんね。
> ソビエト映画「Snezhnaya koroleva」は宮崎駿にも大きな影響を与えたそうです。
>
> 文化は色々なつながりや影響がありますね。

仰る通りですね。このアニメーションは、昔の「アニメージュ」誌で紹介され、上映会案内もあったそうです。
その後アニメージュ文庫にも収録されてズイブンオトナになってから、「こういう意味だったのか」と。(笑)
この作品ぜんぶ切り紙で作られているのも、スゴイです。

 寂しげな音楽と映像による雪国の心象風景。
なぜか見るものの心に訴えかける作品です。

素敵なコメントを今日もありがとうございました。
  • posted by 美雨 
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  • 2010.06/25 08:29分 
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虫の貯蓄さま 

そうなんです(>_<) 
何度観てもいいですね。潜在意識に浸透してくる感じですね。
物語の筋がというより、絵のディテールに心が癒されます。
そういう感覚をきっと子供心に魂が覚えていたのかもしれません。

コメント、ありがとうございました。
  • posted by 美雨 
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  • 2010.06/25 08:25分 
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No title 

おはようございます

「Tale of Tales」昔 どこかで見たんですが
忘れていました。

絵本に関する美術展か何かで見たかも知れません。
とても面白いですね。
ソビエト映画「Snezhnaya koroleva」は宮崎駿にも大きな影響を与えたそうです。

文化は色々なつながりや影響がありますね。

「Tale of Tales」はとても楽しめました^^
時間のある時に3まで観てみたいと思います。


  • posted by Plateau 
  • URL 
  • 2010.06/25 06:23分 
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No title 

今の時代は本当によくなりましたよね(*´ω`*)
もう見れないだろうと思っていた映像や音楽がネットで見る事が出来るようになりましたから( ´∀`)bグッ!

心に残った物は成長してから見ても心が動かされます(*ノ∀ノ)
  • posted by 虫@貯蓄 
  • URL 
  • 2010.06/25 05:02分 
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MIUMIU 美雨

Author:MIUMIU 美雨
旅、歴史、長編ドラマ(短編も)のレビューやエッセイを書いています。
文化系の記事が多いですが、歴史ドラマ(大河ドラマ:八重の桜)や、韓ドラレビューも書きます。中でもソン・イルグクさんの作品が大好きです。
更新はマイペースで続けていきますのでどうぞよろしくお願い致します。

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