FC2ブログ

Fortuna☆彡 美雨の部屋へようこそ

ちょっとだけスピリチュアルな世界の旅日記や 文化、歴史のぷち・エッセイを書いています。他にも海外、国内のお気に入りのドラマのあらすじ&感想を勝手気ままに綴っています。

Entries

大河ドラマ 八重の桜 第24回「二本松少年隊の悲劇」

にほんブログ村 歴史ブログへ

歴史ドラマ 八重の桜 第24回「二本松少年隊の悲劇」

あの名作が帰ってきた!
平日 朝8:00~午前9:00 深夜1:15~深夜2:15(月~金、毎日放送)
制作年 2013年
制作国・・・日本  ジャンル・・・歴史ドラマ
総話数・・・全50話
出演者・・・綾瀬はるか、西島秀俊、長谷川博己、オダギリジョー、綾野剛、玉山鉄二、市川実日子 ほか

第24話(6月16日)の視聴率14.8% 小さな体に大きな銃・・・仲間を、故郷を守るために敵に挑んでいく二本松の少年兵たち。しかし奮闘むなしく二本松は落城。八重のもとに息も絶え絶えに運ばれた少年の、お守りのダルマを見た八重は・・・。

チャンネル銀河・八重の桜HP https://www.ch-ginga.jp/feature/yaenosakura/
なっ・・なんで子供まで!!
八重の桜OP、BGMにドゾ http://www.youtube.com/watch?v=6tDZC6aTUxA


第24話あらすじ
旧幕臣の徹底抗戦派・彰義隊が上野戦争で敗れ、東征軍の狙いはいよいよ会津に絞られる。
その頃会津では、山川健次郎と伊藤悌次郎、高木盛之輔が八重のもとを訪ねていた。悌次郎は年が一つ若かったが、八重(綾瀬はるか)仕込みの鉄砲の腕を見込まれ白虎隊に入隊を許可され、盛之輔は容保(綾野剛)の護衛兵として城に上がることが決まる。学問ばかり特異で青びょうたんとからかわれた健次郎は二人に追いつこうと懸命に尚之助の元で銃、弾薬について学び、次々と妙案をひねりだす。 悌次郎が若殿の共としてこれから向かう福良は以前八重と尚之助が白河を訪ねたとき立ち寄り反射炉や銃の刷新について語った場所だった。あれから一年もたたぬうち白河は東征軍の手に落ち、戦の準備も間に合わないまま戦が始まったことに尚之助は危機感を募らせる。

 会津城下に戦火が迫るなか、京都では覚馬(西島秀俊)が自分にできることはないかと考え、新国家のあるべき姿ともいうべき意見書「管見」を書き始めていた。不穏な世に日本の未来を憂える志士は覚馬だけでなく、越前の松平春嶽もまた万機公論で決められる筈の政策が少数で行われている状況を批判する。その上、春嶽が何度も訴え出ていた討伐取りやめも却下され続けていた。「すべてはご叡慮」とお上をかさにきた岩倉具視に、春嶽は「太政官の中にはかつて御所に発砲した長州人もいる」と木戸孝允に皮肉を込め官軍と賊軍が入れ替わっただけの体制を痛烈に批判するのであった。

その頃白河小峰城では司令官大山巌のもとに板垣が300もの兵を連れて合流、列藩同盟の枝葉を切り取り本丸の会津を落とそうと考えていた。というのも、会津の大蔵が日光口で踏ん張りを見せ、戦巧者の板垣隊を大いに苦しめ、越後口でも官兵衛が連日奮闘していたのだ。
しかし、列藩同盟が何度挑んでも、白河城の奪還は果たせずにいた。鉄砲・大砲の威力の差を目の当たりにした頼母(西田敏行)はこれ以上の戦いは無益と判断し、鶴ヶ城の容保に停戦を協議するよう進言する。棚倉藩も落ち、奥州街道を封じられれば、会津への武器、援軍、兵糧の流れが断たれるのは目に見えていた。しかし他の家老達は今更恭順などと言い出すのは列藩同盟への信義に悖(もと)る、と強く反対する。それならば反射炉を、大砲を、新式銃をと訴え出る頼母を諌める家老達に、ついに頼母は「だからもっと早く京都から引き揚げていれば!」と言ってはならぬ言葉を口にし、白河総督の任を解かれてしまう。このことで頼母は、神保内蔵助はじめ重鎮の家老達とも溝を深めていくことに。
 そこへもって秋田藩が敵軍に降伏したとの知らせが入る。背後の秋田まで敵に回し、白河も奥州街道もますます兵力が手薄になるのは必定、そこに東征軍が北上したら・・・「二本松・・・あの子たちが危ない」鉄砲を教えた二本松の少年たちの身を案じてならない八重。
 その懸念は現実となり、八重がかつて尚之助(長谷川博己)と共に訪ねた二本松領内が、新政府軍によって侵攻されてしまう。八重を慕っていた二本松少年隊も出陣したが、多くの少年兵が新政府軍の激しい銃撃にさらされ、敗走する。深手を負った少年兵たちは八重が救護にあたる会津の日新館へと運ばれる。そのうちの一人、岡山篤二郎が 八重の腕の中で こときれるまぎわに、胸から 親友才次郎の形見を取り出す。それはかつて、銃を撃つ時恐怖で目をつむってしまう才次郎に、願掛けのおまもりとして彼に贈ったダルマの面であった。ダルマを渡すと安心したように息絶えた篤二郎を抱きしめ「こんな子供までが・・」と理不尽な戦いに憤る八重。その目からは涙がとめどなく流れていた。
 
・・・ということで、次回は第25話「白虎隊出陣」です。

管見とは・・・失明した山本覚馬が幽閉中に同牢の弟子・野沢鶏一に口述筆記させた建白書。「ちっぽけな一人の男の狭い見識」と謙称して名付けられた。三権分立および二院政の政治形態や殖産興業の重要性、学校建設の意義、女性教育の必要性、税の平等など、近代日本のあり方を明示したその内容に、西郷隆盛や岩倉具視らも脱帽したという。この「管見」が高く評価され、のちに覚馬は京都府の顧問に招かれた。




第24話ぷち・ギャラリー

<書きあがった、覚馬の建白書「管見」>

何度も書き直してよくやってくれた・・・ありがとなし!ちっぽけなひとりの男のせまい見識だ。
八重2412
だけんじょ、10年後、100年後のために考えに考え抜いた新しい国の見取り図だ。
管見
八重2413
時枝よ、これはにしが預かってくれ!いづか時がきたら然るべき人に渡してくれ、頼んだぞ・・・!
八重2414

<日光口を守る山川大蔵> 

八重2405
大蔵率いる会津兵の堅い守りに、板垣軍も撤退を余儀なくされ・・・
八重2406

<会津の同盟軍として、激戦区大壇口で戦う二本松少年隊を率い銃太郎> 

敵に寝返って生き延びるより、同盟への信義を貫く道を選んだのだ!みんな 誇りを持って戦え!
いいか、みんな!誇りを持って戦え!! 銃太郎自身若いのに・・・
撃戦でマンパワーとして立派に戦う二本松の少年隊
銃撃戦でマンパワーとして立派に戦う二本松の少年隊
ついに少年たちの盾になる隊長・銃太郎
少年たちの盾になる隊長・銃太郎
皆、撤退!逃げろ!会津に向かえ!!
ズギュウゥゥーン!!  打ち抜かれる銃太郎
ズダーン!! 背中を打ち抜かれる銃太郎
・・・!! 先生っ
あっ!!
大山巌の隊に出くわした才次郎は・・・
立派に戦う才次郎
先生の・・・かたき!!

恭順を説く頼母に、内蔵助のツルの一声

内蔵助「頼母殿、にしになにがわかる?。我らは京で、筆舌に尽くしがたい屈辱も味わった・・・」
八重2410
何も知らない にしゃぁ、は出過ぎた口をきくな!
頼母「イーッ!!」
内蔵助「何も知らぬにしゃ、出過ぎた口をきくな!」頼母「イーッ!!」
頼母の白河総督の任を解く!替わって内藤右衛門を新たに白河総督に任ずる!
孝明天皇からいただいた赤い布の陣羽織を来た容保

<的を射た春嶽の痛烈な批判に「ご叡慮」ですりぬける岩倉>

あなた方は踏み出した一歩からすでに歪んでいた・・・誰のための国づくりじゃ!?ダークすぎるぞ!
春嶽「誰のための国づくりじゃ!!」しれっとした岩倉
岩倉 しれっ「すべてはご叡慮・・」

<こんな形で八重と再会する二本松少年隊たち>

・・・!!あ・・あなたたちは  
八重24話表
「先生たち・・みな死んでしまいました」
さ、才次郎ので・・す   
八重2416
八重のあのダルマを震える手で手渡す篤二郎
っし、しっかりしんせい~!! こんなこどもを・・・なんでこどもまで・・・おお!
八重2417
こときれる篤二郎
いつしか燃える目に・・・
八重2418
・・・・・・・ ・・・・・・・!! 




八重の桜、こんなところが好き!感想

「会津討伐は、かつての長州討伐の裏返し。
官軍と賊軍はいつ入れ替わるかわからぬ」

今日は春嶽がいいコト言った!
「ご叡慮」という切り札を持ち出しては政権を私物化していく岩倉と薩長に、正鵠を得た皮肉で切り返す春嶽に、少しだけ胸のすく思い。
京の太政官で春嶽が岩倉・木戸に釘を指した日の前日、江戸は東京と改められていたのですね。一見、泳ぐのが上手そうな春嶽が、新政府の在り方に異議を申立て、内国事務総督の地位を捨てて越前に帰ってしまったとは。慶喜と共に会津を捨て駒にした張本人のように疎まれがちな春嶽も、一廉の人物だったのですね。

しかし、猫も杓子も「新政府」「新政府」と大合唱をする、いまや日本中が勝ち馬乗り心理の小汚さの中、わずか22歳の二本松少年隊隊長の「敵に寝返って生き延びるより、死すとも同盟への信義を貫く道を選んだ!誇りを持って戦え」
の叫びは、なんと熱く胸うつことか。

義をもって倒れるとも、不義をもって生きず・・・容保の信条でもありますが、東北にはまだ本物のもののふの心を持った武士たちが、武士道が、生きていたんだと確かに感じられる回でした。

史実通り、二本松少年隊の健闘ぶりは見事でしたが、大人と少年の差。
戦闘前夜は修学旅行みたいだったというナレーションが、胸に沁みました。
悲劇の少年たちの代名詞のような白虎隊士より、さらに若い武士たちが二本松にも立派に存在していたこと、
彼らの雄姿を目に焼き付けておかなければ。 (涙)

若さと反して白虎隊の気概の高さに感服する土方と斉藤の、会津への心の変化にも注目。
一見おニューっぽい新選組の名が、会津の古い隊名にちなんでいたとは・・・なんか感動です。
じきじきに命名したのは容保だったと記憶していますが、古くは武家伝奏などからの引用もあったかもしれない・・・見識のある殿の人柄が、こうして本物の同志を作り上げていくのですね!いずれにせよ、容保good jobです!

ところで、最近の八重の桜のOST(音楽)、素晴らしいと思いませんか?
尚之助が八重にプロポーズするあたりから、涙腺ウルウル刺激されっぱなしでした。
坂本龍一さんのOPも素晴らしいですが、美雨はむしろ、中島ノブユキさんの「八重の桜」の本質をえぐりだすような、カタルシスを誘う手法に、涙腺を奪われる秘密がある気がしています。

「絵は聴くもの、音楽はみるもの」という言葉がありますが、魂を揺さぶるあのしらべに、究極 画像見ずとも、歴史しらずとも 八重の心情やこれからの展開まで読み取れる、素晴らしい仕上がりとなっていますね。
また、ダークサイド登場の際にも含蓄をこめた不気味なライトモチーフ(BGM)を用いた手法など、 随所に小粋なエスプリが香っています。

その中島さん、なんと、八重の夫となる新島襄の故郷藩である安中・新島学園出身なのですね。クリスチャンかどうかはわかりませんが、教会音楽にも親しんだ 中島さんの曲は「賛美歌のようだ」との定評があります。

そういえば、尚之助のプロポーズシーンや八重の結婚式のシーン、長崎で荒ぶる覚馬を諭す修理の手のシーンなど、各々がどこかフォーレ・レクイエムのサンクトゥスを想わせるような、hollyな感覚・・・教会音楽を彷彿としてなりませんでした。

中島さんは「四つの限られた音を最大限活かして豊潤な響きを生み出す賛美歌は、自分にとってのルーツ。毎朝の礼拝でそれを耳にしていたというのは重要な経験だった」と答えていました。

やはり、心に染み入る中島さんの音楽は、賛美歌がルーツだったんですね。
天使の羽のプリズムのように、こころにすーっと入っていきますから・・・・
あの清らかな虹の和音に、これからも、涙腺を刺激されそうな予感。

涙と言えば、予告編で、ついに八重が三郎の形見の軍服を着て陣に加わる決意をするシーンがちらと映りました。いよいよ、来るべき時が来てしまった・・・この日が来るのを少しでも遅らせてと祈りつつ見守った視聴者は少なくない筈・・・
けれど、それ以上に、父・権八が「ならぬものはならぬ!」と八重を一喝する愛の怒号に不覚にも涙がこぼれました。予告編で泣いてしまうなんて、初めての経験・・・

思えば、今日は父の日でした。
裏磐梯のいわおのように厳しく、表磐梯の猪苗代湖のように深い、父の愛。
それを意識して予告に載せたかどうかはわかりませんが、素敵なシンクロでした。




キャスティング今日のフィーチャー

今日は敵ながらあっぱれな西軍司令官、大山弥助演じる反町隆さんをフォーカスしてみました。
西郷隆盛の従兄弟・大山弥助が率いる新政府軍が、故郷を守ろうと懸命に戦う少年兵たちと対峙します。
先週、武士の風上にもおけないような新政府司令官・世良修蔵があまりにも情けなかった分、
西軍にも、この武将あり!と思える大山弥助のふるまいは、まことに立派で、昔、川中島の合戦で上杉謙信が、敵側の信玄に塩を贈ったという武士道のエピソードがふと脳裏をよぎりました。

反町・大山   反町隆インタビュー
薩摩藩士で、西郷隆盛の従妹。鳥羽伏見の戦いで薩摩砲隊を指揮して戦い、会津戦争では右腿を撃たれ負傷。この狙撃手は八重であったと言われている。後に、会津藩山川家の末娘で大蔵の妹、捨松(幼名咲)と結婚。西郷は色んな意味で手本であり師でもあったが、維新後は決別し、対戦する立場となる。

<インタビュー紹介>

大山を演じる反町さんにとって、今回の二本松少年隊との闘いは、大変印象的なシーンとなったそう。
NHK八重の桜HPからの、とれとれのインタビューです。

「僕ら新政府軍と二本松の少年兵たちが戦うという殺伐とした状況のなか、大山弥助が「早よ家せえ帰いやんせ(早く家に帰りなさい)」と少年たちに声を掛けるんです。
本当に一瞬のシーンではあるのですが、大山を演じる僕としては、そこに彼の"人間らしさ"を感じました。
僕にとっての大山とは古き良き男、美をもって生きる人というイメージがあって、この殺伐としたシーンにもその人柄を垣間見ることができました。
きっと、彼のそういうところを見て、「ついていきたい」と感じた仲間も多いと思うんです。」


敵とはいえ、幼い子どもたちを思いやる"人間らしさ"を忘れない大山弥助。
演じる役によっても、時代やシーンの見方がこんなにも変わってくるのですね!



    美雨のぷち・八重の桜紀行その⑫
           二本松少年隊のふるさとを訪ねて


二本松少年隊の舞台、あだたら山のふもと二本松城を訪ねてきました❤

八重と尚之助が視察の旅で訪れた二本松。
ここでは激しい戦いが繰り広げられ、幼い少年たちも動員されました。
その二本松の戦いに至る原因となった白河口敗戦、二本松落城の道程を少し。


美しい霞ケ城


東北地方の境界で、奥州街道の要衝でもある白河。奥羽列藩同盟により白河城へ進軍した会津兵は、この地を死守する必要がありました。監督として家老の西郷頼母、副総裁として若年寄の横山主税(父と同名)が入城しますが、新政府軍の巧みな戦略と武器の性能の差によって、城は奪われてしまいます。東北諸藩の軍は約100日七回に渡って白河城奪還を試みますが、ことごとく失敗、東京では上野戦争の勝利も相まって、関東から板垣退助率いる土佐兵などが増援されると、棚倉藩や磐城平藩が落ち、三春藩の裏切りから、白河口に多くの兵力を割いていた二本松城が標的とされてしまいます。兵力不足の二本松藩では、老兵はもちろん、13才~17才の少年隊も出陣を願い出ました。

慶応4(1868)年、二本松城の南に位置する二本松・大壇口は小高い丘で、欧州街道を北上してくる新政府軍を食い止める最後の砦でした。白河口の戦いに、兵の配分を多くとられ、空虚同然だった二本松(霞ケ城)は、この緊迫した状況の下、少年たちの出陣嘆願の熱意に、藩主はやむなく出陣の許可を与えます。少年隊士らは合計62名、なかでも木村銃太郎率いる27名の少年隊士が新政府めがけて一斉に砲撃する精度は正確で、一時は新政府の前進を止めるほどでした。
しかし多勢に無勢、ついに7月29日、二本松(霞ケ城)は落城します。


木村銃太郎と出陣していく少年隊士の像


城の二本松少年隊群像は、大義のために戦う隊長及び少年隊士と、右はわが子の出陣服に藩主丹羽氏の家紋・直違紋(すじかいもん)の肩印を、万感迫る思いで縫い付ける母の像をあらわしたもの。
なお、この地は「千人溜め」といい、藩兵が集合する場所であり、少年隊士も、それぞれの配置守備地に出陣したという。


霞池をいろどる藤がきれい!ムラサキと白のコントラストがすてき
霞池をいろどる藤がきれい!ムラサキと白のコントラストがすてき

典型的な山城。お城(本丸跡)までどんだけ~(((+_+))という上り坂。まだ五合目くらいです。でも、数々の池、滝、庭園(特に松!)が美しくて距離を感じない。豊富な水は、安達太良山麓から引水した二合田用水。もともと城防備が目的だったので、幕府へも内密だったそう。


前後しますが、お城に行く前、氏神様の二本松神社にお参り。もともとこの社は城内に祀られていた八幡様と熊野宮を、藩主光重公が合祀したものでした。秋の提灯祭は有名で、日本三大提灯祭りに数えられています。

まずは、氏神さまの二本松神社にお参り。
二本松の神様、ご縁をありがとうございます。どうぞ旅の安全をお守りください。素敵なことがありますように

・・・など、お祈りしつつ城の奥へ進んでいくと、高さ 七合目ほどでしょうか、美しい安達太良山が開けている丘に出ました。少年隊の丘にも近い、西側のあずまやです。

八重と尚之助も眺めた、安達太良(あだたら)山。女性が寝ている姿にも似ていますね
八重と尚之助も眺めた、あだたら山。別名、ちくび山と呼ばれていそうで、女性が寝ている姿にも似ていますね

なんと神々しい眺め・・・それでいて女性らしく優しい。観音伝説があるのもうなずけるなぁ・・・なんて思っていると「女らしい山でしょう。てっぺんが女性のお乳みたいなので、別名ちくび山と言われてるんですよ。その立札があったはずなんだけど、あれ、取り壊したのかな?」なんて声が背後から・・・

二本松郊外の仮設住宅に住む、おじいちゃまと知り合いました
84歳のおじいちゃんと、愛犬シマ14才(人間で言えば80くらい)

なんと、木彫りの布袋様か寿老人のような優しい笑顔のおじいちゃんと、おとなしく賢いわんちゃんが隣に…いつの間に??私の服に、飼い犬(チー助)の匂いがするのか、近寄ってきて、しっぽを振りながら優しく挨拶をしてくれました。「可愛いですね・・なんておりこうさんなんでしょう」そんな会話から、八重の桜を見ているというおじいちゃんともすっかり意気投合。
この日おじいちゃんは、愛犬シマの予防接種にきて、乳首山がもっとも美しく見えるお気に入りのこの場所にやってきたようです。


アルカサバ。おじいちゃんと、シマとのぼった、てっぺんの本丸跡。すごい威容でした。会津領時代もあったようです
アルカサバ。すごい威容でした。会津領時代もあったようです

そそり立つ立派なアルカサバ(城壁)に沿って歩くと、やっと頂上に到着。城主の住んだ、本丸跡、天守閣のあった場所からの眺めはそれは素晴らしく、5月の抜けるような青空がまぶしい・・・すがすがしい新緑、心地よい風・・・
天守閣からの眺めは、四方全てが美しく、天国ってこんなところじゃないかと感動していると、アルカサバ下から、息切れの音・・シマが駆け上ってきて、おじいちゃんの到来を告げました。複雑な狭い山道、私が迷わないよう、おじいちゃん、シマと一緒についてきてくれたのですね(涙)。

市街地の向こうに謡曲でもおなじみ、鬼婆伝説の安達ケ原が広がる
市街地の向こうに謡曲でもおなじみ、鬼婆伝説の安達ケ原が広がる


八重の桜で語られた、安達ケ原や、二本松少年隊の墓を今日じゅうに回りたいと言った私のおしゃべりを覚えていたおじいちゃん、それぞれ遠いし便が悪く、タクシー以外足がないからと、車で案内して下さる、という。ただ、助手席の犬の毛がつくのが、美雨さんに申し訳ないとおっしゃる・・・「犬の毛?もっと毛のモフモフしたチワワ飼ってますから全く気にしませんが、そんなそんな、おじちゃんをアッシー君になど、できません」と遠慮する私を、シマがワオ~ンと引っ張って、駐車場に連れて行ってくれました。(涙)「美雨さんがいやでなけでば」と何度も繰り返すおじいちゃん、明るいうちにと高村千恵子の生家と美術館にも連れてってくださいました。この仙人みたいなおじいちゃんは何者なんだろう?それは、あとでわかることに・・・神様って、本当にいるんだということも。


おじいちゃんとシマの愛車で・・・クイーンシートに乗れなくてシマちゃんごめんね!

わお、ここにも銃太郎君や少年隊士がいっぱい!
このドライブインに車を止めて・・・ わお、ここにも銃太郎君や少年隊士が!
大憐寺前のドライブイン

聞けば、おじいちゃん、もともとは浜通り(福島東)の浪江のかただったのですね。お子さんも独立し、以前から鴨長明のようなわび住まいに憧れていたおじいちゃんは、福島の浪江の山奥の古家屋を買い、わが手で10年かけて修復し、あたりの開墾もし、やっと人並みに住めるように手を入れていったそうです。ボクはトビ職だったんだ。美雨さんは?「あはは、私も飛び職だったの、じゃ、一緒ね、おじいちゃん」なんてわけわかめな笑い話をしながら、大憐寺に到着。しっとりとした木立の合間から、時折まぶしい陽の光が、何かを告げるように差し込むのでした。


二本松少年隊の供養碑がまつられた大憐寺。墓碑には、銃太郎や才次郎の名も。
二本松少年隊の供養碑がまつられた大憐寺。銃太郎や才次郎の名も。山の奥に藩主丹羽氏代々の廟がある
山の奥に藩主丹羽氏代々の廟がある

しかし、神さまの天秤の、なんと不公平なこと・・・
手塩にかけて作ったおじいちゃんの終の棲家(ついのすみか)がやっと落ち着いた年、3.11が起こりました。放射能被害で、強制的に家と犬からひき離されてしまいます。
おじいちゃんは、淡々と話します。
震災直後は、ペットは二の次で、人間のみ救助され、浪江においてきぼりにされたシマが、おじいちゃんは心配で心配でたまらなかったこと、でも、ひと月後に許された一時帰宅でシマが奇跡的に生きていてくれたこと。なんと、玄関にじっと座ったままで、家を守ってくれていたこと・・・。そのあとも幾度かの強制移動のあと、やっと今の二本松の仮設住宅に落ち着いたそうです。「つらい時も、シマがいつもついていてくれたから、生きてこれた」
いつの間にか私の頬に涙がつたって流れ、私は無言になって、ひたすらシマの頭を撫でていました。
3.11は、まだ、終わってはいないのだ・・・週末とはいえ安穏と旅をしている自分がどこか恥ずかしい。


安達ケ原ふるさと村  昔は葦とススキがどこまでも生い茂る、旅人を襲う鬼婆の住む地だった
安達ケ原ふるさと村。昔は葦とススキがどこまでも生い茂る、人食い鬼婆の住む地だった
武家屋敷があり、当時の中流武士の家屋と暮らしを今に伝えています。(なんと無料開放)

安達ケ原の鬼婆の話は、平兼盛の歌、
「みちのくの 安達ケ原の黒塚に 鬼こもれりと 聞くはまことか」 
で有名になり、謡曲『安達ケ原(黒塚)』として広く知られるように。現在、安達ケ原のあった場所はふるさと村や住宅地となって、昔の面影をしのぶことは出来ませんでしたが、うっそうとしげる杉の木立に囲まれた巨岩の岩屋の前に立つと、そこだけがまわりの流れから取り残されたような、どこか不気味な静けさを漂わせていました。


実在した人食い鬼婆いわてを祀る観世寺
実在した人食い鬼婆いわてを祀る観世寺

さて、智恵子博物館のスタッフさんや、団体観光客バスの現地ガイドさんなどとすれ違うたび、帽子を脱いでおじいちゃんに頭をさげるのを不思議に思っていました。おじいちゃんがトイレに行った時、たまたまガイドさんに「お知り合いですか?東京の娘さん?」と話しかけられたので「いいえ」と逆に問い返すと、おじいちゃんは何度も新聞やTVで取材された有名人と知りました。60年ごしのボランティアーで、戦後の焼け野原から始まって、今も施設や小学校の子供達、また老人施設を回っては16mm映画(幻灯機)や紙芝居、手品などの奉仕に、大工の無い日は必ず回ったそうで、震災後の、シマとの再会はフジテレビ系 ザ・ノンフィクション600回記念 「老人と放射能~FUKUSHIMA~」で全国放送されたそうです。
おじいちゃんの、こぼれるような笑顔と、福の神のような優しい表情・・・ふくしまの歩く愛みたいなおじいちゃん・・・二本松神社でお祈りしたことそのままに、生きぼとけに会わせていただいたんですね。これこそ、神のみこころではないのか・・・?
神のみこころと言えば、二本松の駅前商店街で、こんな風景を見ました。


「今年もツバメさんが店内で子育てをしています 店内頭上、ご注意ください」
こころ優しき二本松の人々
写真屋さんの中。
ライトの左横、天井ちかく、巣が↓ 見えますか?     
ライトの左横、天井ちかく
巣の下には、アルバムや、フィルムなどの商品が並んでいます。

「おじいちゃん・・今日一日、大変お世話になりました。お金では買えない、素晴らしい宝物をたくさんいただいた気がします。こんなによくしていただいて、モノやお金でおじいちゃんのお気持ちに報いられるはずもないと判っています。でもせめて、今日のお夕食を、ご馳走させていただけませんか?」そう頼む私に、おじいちゃんは、にっこりと笑いました。
「では、お寿司でも、中華でも、おじいちゃんの好きなものを食べにいきましょう!私もお腹が空いてきました。」

そして、おじいちゃんが車で向かった先は・・・


お別れのまえ食べた夕食 お寿司屋さんでもよかったのに、遠慮するおじいちゃん(涙)

ら・・ラーメン屋さんでした

握りずしとか、郷土料理とか、ゆったりした場所で、と何度も言ったのに、おじいちゃん、私の帰りの電車時刻を気にして早めに食べれるところにしたようです。「散財させてすまないね、美雨さん。ご馳走様。僕もすごく嬉しかったよ」また溢れ出そうな涙をぐっとこらえ、おじいちゃんと住所交換(メアド交換でなく、住所交換)。おじいちゃんはメールやパソコンが出来ません。でも、これで立派に文通が出来ます。いまどき手書きのお文など貴重。なんか嬉しい。達筆なおじいちゃんの手蹟から、おじいちゃんの内面や生き様がわかるようです。

ちょっとラーメンがのびてしまいました。残ったチャーシューはシマのために、ナフキンにくるんでご褒美に。


ズーム!母さんツバメ帰宅
ズーム!母さんツバメがご飯を持ってきたところをパチリ
ヒナにご飯を持ってきたところをパチリ

私が気遣わないよう、車に帰るふりをしながら、電車が走りだしたあとも、向こう側のホーム改札から、ずっとずっと手を振ってくれたおじいちゃん・・・
でもここで私は泣けない・・・おじいちゃんの前では泣いてはいけない・・・なぜだか、わからないけど。

命ある限り、ふくしまに尽くし、ふくしまで骨をうずめたい、と語る、84歳現役ボランティアーのおじいちゃん。
軒下でなく店内に作ってしまった巣を許してあげる写真屋の店主さん。

二本松のつよさ、ゆたかさ、おおらかさ。
またひとつ、「うつくしま、ふくしま」に出会った、二本松の旅でした。



美雨


おじいちゃんから届いた本とおてまみ
おじいちゃんから届いた本とおてまみ


「八重の桜」各話あらすじ&感想
http://yonipo.blog13.fc2.com/blog-category-81.html


★このランキングに参加しています★ポチポチっとしてくなんしょ♪(>ω<)★(←会津語)
にほんブログ村 歴史ブログ 世界史へにほんブログ村 歴史ブログへ


(>ω<)4ポチに感謝デス♪





美雨のおすすめブログ
海外旅行は体験談を参考に!

竜宮小僧の旅案内







スポンサーリンク

Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 現在非公開コメント投稿不可です。

左サイドMenu

プロフィール

MIUMIU 美雨

Author:MIUMIU 美雨
旅、歴史、長編ドラマ(短編も)のレビューやエッセイを書いています。
文化系の記事が多いですが、歴史ドラマ(大河ドラマ:八重の桜)や、韓ドラレビューも書きます。中でもソン・イルグクさんの作品が大好きです。
更新はマイペースで続けていきますのでどうぞよろしくお願い致します。

過去記事は画面右上の検索フォームか左下のカテゴリー、早見表で探して下さい。

当ブログにて使用させて頂いておりますドラマ等の画像の著作権、肖像権は全て出所元にあります。当サイト内の文章の無断転載、無断トラックバックはお断りしております。

尚、此処はあくまで個人のサイトとして書いているブログであって、”公の掲示板”とは異なりますので、いきなりの複数の質問ばかりのコメント等はご容赦願います。返答致しかねます。

また、記事に関係のない内容のコメントや荒らしに該当する方、挙動不審な方は場合によって制限をさせていただきます。

46秒に1個売れてます。
男性にも好評

頭皮のかゆみに

最新記事

 

カテゴリ

八重の桜レビュー
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 16話 17話 18話 19話 20話 21話 22話 23話 24話 25話 26話 27話 28話 29話 30話 31話 32話 33話 34話 35話 36話 37話 38話 39話 40話 41話 42話 43話 44話 45話 46話 47話 48話 49話 50話(終)

韓国ドラマあらすじ
天地人(発酵家族)
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 16話 17話 18話 19話 20話 21話 22話 23話 24話(最終話)

神と呼ばれた男
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 16話 17話 18話 19話 20話 21話 22話 23話

強力班
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 16話(最終話)

風の国
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 13話 14話 15話 16話 17話 18話 19話 20話 21話 22話 23話 24話 25話 26話 27話 28話 29話 30話 31話 32話 33話 34話 35話 36話(最終話)

風の国あれこれ
その1 その2 その3 その4 その5 その6

人生画報
作品紹介 1-4話 5-8話 9-12話 13-16話 17-20話 21-24話 25-28話 29-32話 33-36話 37-40話 41-44話 45-48話 49-52話 53-56話 57-60話 61-64話 65-68話 69-72話 73-76話 77-80話 81-84話 85-88話 89-92話 93-96話 97-100話 101-104話 105-108話 109-112話 113-116話 117-120話 121-124話 125-128話 129-132話 133-136話 137-140話 141-144話 145-148話 149-152話 153-156話 157-160話 161-164話 165-168話 169-172話 173-176話 177-180話 181-184話 185-188話 189-192話 193-196話 197-200話 201-204話 205-208話 209-212話 213-216話 217-219話(最終話)

善徳女王
1,2話 3,4話 5,6話 7,8話 9,10話 11,12話 13,14話 15,16話 17,18話 19,20話 21,22話 23,24話 25,26話 27,28話 29話 30話 31,32話 33,34話 35,36話 37,38話 39,40話 41,42話

カテゴリー

FC2カウンター

右サイドメニュー

検索フォーム


美雨のおすすめブログ
海外旅行は体験談を参考に!
竜宮小僧の旅案内

スウェーデン発洗顔革命 インスタで話題ツルツルお肌


ランキング参加してます

ポチっとお願いします▽・w・▽

ブロとも申請フォーム







リンクルショットのポーラから
ホワイトショット