美雨の部屋へようこそ

世界の旅日記や 文化、歴史のぷち・エッセイを書いています。他にも海外、国内のお気に入りのドラマのあらすじ&感想を勝手気ままに綴っています。

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平昌オリンピックに思うこと

平昌オリンピックのメダリストと 隠れた金メダリスト


羽生1



昨日は、 フィギュアのショートプログラムを観た 。

羽生結弦選手が、
二位と4点超の差をつけて1位の好発進。
宇野昌磨選手も三位で、 日本勢がダブル表彰台を狙えるかも?

世界の大舞台はそんなに甘くないとしても 羽生選手の奇跡的なカムバックには
度肝を抜かれるほど驚いた。

11月に大きな故障をした時は 、治療後、 赤ん坊のようなヨチヨチ歩きしか 出来なかったのだという.。
誰もがオリンピック本番迄に 「本来の滑りを取り戻せるのか?」 と、危ぶみ心配をしていた中で
神がかり的な復活を演じられた陰には、想像を絶する過酷な練習と 多くの人々の支えがあった事だろう 。

もしかしたら
「僕は五輪を知っている」 という滑り終えた後の彼のコメントを 「高ぶり」だと誤解する人も中にはいるかもしれない。
それでも結果が伴えば、誤解はあとかたもなく溶けるのだろう。
そう願いたい。
土曜日のフリーが、 とても楽しみになった。




その流れの美しさに、観客からため息が漏れる。
羽生3

演技中盤、ショパンのバラード第1番のピアノの調べが、優しく小さく響く。

羽生2




小平奈緒選手も、 内定されていた支援企業に 折からの不況が影響して 内定を取り消され、途方に暮れていたようだが、
松本市の相沢病院が支援の手を さしのべていた話は驚いた。

病院の理事長は父親から、 「利益が出たならば社会に貢献しなさい」 と、厳しく教えられていたので それを実践したまでだ・・・と 淡々と語っていたけれど オランダへの2年間の留学を 海外出張扱いにして、 年間1000万円を超える諸々の費用を 支援するには、 それなりの覚悟もあっただろう 。

反対を唱えた部下たちを自ら説得して 長い間支援を続けてきた生きざまは 「隠れた金メダル」
そう思った 。

小平選手が手にしたのは 「銀」だったけれど。



小平2


そうやって、
見える 見えないに関わらず 助けを必要としている人たちに 自分たちが出せる力を分け与える事は、相手を幸せにするだけでなく、 周りの人たちや自分自身にも 金銭に変えられぬ喜びをもたらすものなのだ。

平昌オリンピックの結果以上に 選手ひとり ひとりの道程を知るほど その活躍を支えてきた
色々な人たちの想いに胸が熱くなる。

何かを成し遂げる為に・・・

「沢山の人たちの叡智が集まる」

その素晴らしさに私は酔っている 。

だから、
「人間は素晴らしい!」
と、今更のように思えてくる 。




小平選手




単なる「記録会」ではない 4年に1度の祭典・・・
その中には様々なドラマが生まれて 人々の魂を大きく揺らしてくれる 。

そして・・・ 互いに「手を繋ぐこと」の楽しさや 分かち合える喜びの素晴らしさを 体験出来たら、 そこからきっと笑顔の連鎖も生まれることだろう。

色々悪評も立った今回の平昌オリンピックだけれど 選手たちの熱い情熱や一生懸命さに 随分救われた気がする 。
そして、結ばれた絆を強くして 明るい未来に繋げられたらどんなに素晴らしいだろう。

さて、今日は土曜日。
今夜、山と積まれた雑事を片付ければ 待ちに待った羽生選手のフリー演技。
長い間応援し、羽生選手に精神的支援を続けてきた 「隠れた金メダル」たちも、この日このときを指折り数えて待ったことだろう。


どうぞ皆様も 素敵な土曜日をお過ごし下さい。



またあの陰陽師な平安スタイルが見たい!
セイメイファッション
安倍晴明よりカリスマな羽生選手に期待!



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シルクロードの八宝茶

シルクロードの八宝茶

八宝茶



最近では、日本でも市販されて飲める場所もあり、有名になっているようだ。

初めてお茶を飲んだのは、10年以上前、山水画の風景で知られる桂林から陽朔まで漓江の川下りを楽しんだ、ツアー初日の中国の入口、広州だった。
さすがは海のシルクロードの名だたる町、露店が所狭しと並んでいるマーケットには、パラエティに富んだ食べ物、炒め物や鍋、飲み物やデザート類が、目も舌も共に楽しませてくれる。
屋台をハシゴすれば、何回転でも、B級&C級フルコースグルメが楽しめる。



広州から桂林までは、かわいい中国南方航空という国内便でひとっとび
漓江川下り
今は飛行機よりも、広州から桂林まで3時間の高速鉄道2014年12月に開通し、「陽朔週末」というモデルプランが人気とか



お腹一杯食べた後は、お茶にすることにした。八宝茶はそれなりに高級な茶らしく、中国では安いながらも、屋台食堂の一品料理に近いくらいの値段だった。
沸騰した湯を注ぎ、蓋をして数分待つ、というあたりは、まるでカップめんである。
蓋をあけると、湯気がほんのりと香辛料のような香りを放っている。
一口飲むが、期待したほど美味しいものではない。薬草臭がして苦い。
名物うまいものなしの典型か、良薬口に苦しという薬茶の類いなのかな、と思いながら、
まぁ、もったいないし、とりあえず、のまなきゃ・・と、さらに口をつける。
その時に、八宝茶の味は3段階に変化するという特徴があることを教えてもらった。

 
この茶の味の変化は、人生の3つの段階を象徴しているものであり、
 最初は苦く、次は酸っぱく、そして、最後に甘美になる。




八宝茶1




その話を聞き及んで一層の感銘を受け、茶の文化の奥ゆかしさの一端に触れた思いがした。縦長で蓋付きの茶碗の中には、緑茶のほかに、菊花、龍眼の乾燥実、紅棗(ナツメ)、枸杞(クコの実)、人参、生姜、蜜柑皮、氷砂糖など、様々なものが混じり合って入っている。

初めは苦みを感じるが、時間が経つにつれて、浮いている花と棗がひらいて、微妙に味が変わってくる。今度は茶碗の縁に柑橘系の匂いが漂って、酸っぱくなる。これが、この茶に含まれた具がもたらす魔法なのだな・・と興味深く、すっかり開いた白い花弁を見つめる。 映画「マリー・アントワネット」で、彼女ががオーストリアの大使にティカップの中の花開いたお茶を勧めながら
「これは中国のお茶よ。きれいでしょう?」と言ったのも、この類の花茶だろう。

なるほど、最後に、茶は甘くなった。底に沈んだ氷砂糖が溶けて、さまざまなエキスが交じり合い、絶妙な風味である。名残り惜しいという思いと共にそれを飲み干す。




この絵はアントワネットがまだ子供の頃の皇帝一家のティータイム。
アントワネットの姉 マリア・クリスティーネが描いた、ロイヤルファミリーのお茶の風景 小さい少女はアントワネット
絵を描いたのは長姉クリスティーネ。中央の少女はアントワネット。

当時は紅茶でなく、湯を注ぐとポン!と開く茉莉花などの中国茶を飲んでいた

工芸茶
映画マリーアントワネットでもおなじみ、水中花のような工芸茶



さて、拙ブログは世界史ブログでもあるので、ここで八宝茶の歴史をぷち紹介。

マリーアントワネットも飲んでいた中国の”花びらポン”の工芸茶の元祖である八宝茶、元々の起源はシルクロードの旅人が飲んでいたものと言われている。
西洋と東洋を結ぶシルクロードで、八宝茶は、茶でありながら茶葉を使わずにシルクロード沿線上で収穫される花や実を混ぜ合わせ、茶葉のかわりに煎じて飲んでいたのが起源らしい。のちに茶葉を嗜む中国内陸に伝わってからは、茶葉(烏龍茶)も入り、今では中国全土で飲まれている。

現在では各家庭ごと、季節ごとにおふくろの味の自家製「八宝茶」があるそうだが、漓江の川下りの舟のキャビンの卓上でサービスされた蓋付きの湯飲みに入っていたのもまた、この八宝茶だった。
しかし、ちょっと、残念。
というのも、湯飲み茶碗に味気なくお湯をカップ分だけ注ぎ一回飲むだけという、勿体ない飲み方。
やはりこのお茶は一粒で2杯以上は飲めるので大きな耐熱グラスや、透明の急須で楽しまないと、ビジュアル的にも もったいない。



しかしここはやはり中国。透明ガラスよりはチャイナ(陶器)を好むのでしょう(笑)
その名も広東芳村茶業城 透明ガラスよりは陶器チャイナ
その名も広東芳村茶業城 さすがはお茶のメッカ




お土産に幾つか買ってきたが、帰国して家族で楽しみ、まもなく飲み終えてしまった。
こうした思い出そのものも、すっかり記憶から消えかけていたのだが・・・
先日、偶然に、横浜の中華街で見つけた。中国茶を選んでいると、南欧人っぽい若いカップルに、「このお茶は美味しいのか?」と袋を示され、尋ねられて、意外な場所で再発見した。
「うまいもまずいもない、エクセレンテよ♪」と答えて、我もと、同じ袋を買い求めた。
しかし、つい自分の感慨に浸って、飲み方や、途中で味が変わることの意味を、彼らに説明することにまでは思い至らなかった。
おそらく、一口飲んで「うへっ、ヘンな味ぃ~」という感想を抱いて、もう買わないか、最初から砂糖をザラザラと入れて、スプーンでグルグルかき回して飲むことだろう・・・
彼らが去ってしまってから、思わず、そんな想像をして苦笑した。


願わくば、人生の最後は甘やかなものであってほしい、と念じるものである。
先日のお茶のテーマを引き、茶にまつわるエピソードを思い出したので一筆。



美雨



こうなるともう遊びの世界?
こうなるともうアートの世界?最後まで読んでくれてありがとう
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ロシアの詩と動く絵本 Tale of Tales 「話の話」 ~ユーリ・ノルシュテインの世界~

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ロシアの詩と動く絵本 ユーリ・ノルシュテインの世界
      ~Tale of Tales 「話の話」~






昔絵本でしか見れなかった、憧れのユーリ・ノルシュテインの「話の話」を、YouTube でほぼエンドレスで観てしまいました。

こんな映像がすぐ観れるなんて、いい時代になったものです。

本当にに観るたびに、魂の襞にやさしく浸透してくる繊細な表現に心洗われますよね。
ノルシュテインは天才だと思います。タルコフスキーもそうですが、ロシアの魂って深いなぁ、って思います。

先週から東京が雪景色になったせいでしょうか
うなじが寒くなるような晩には、いっそ雪と暖炉の映像と、こんな詩やうたが懐かしくなってきます。


小学校のとき、視聴覚室で「こころの時間」に見せてもらったスクリーンの「雪の女王」の衝撃はいまだ忘れられません。
独特のつなぎ、間の取り方、そして色彩、動き・・・
アニメーションとも紙芝居とも言えない、摩訶不思議な感覚。
「ストーリーを追うことに夢中にならなくてもよいのだ」という子供ながらにして覚えた初めての触感。
いろんな意味で、ショッキングな感動でした。



ユーリ・ノルシュテイン




小さい頃に観た映像や、読んだ童話の記憶の断片は
大人になっても、いつか年老いても
いついつまでも、ひとの心の奥に残っていくものなのでしょう。
時折、YouTubeで、忘れかけた二度と見れない聴けないと思っていた映像や歌を発見しては、しばし感動しています。

「Tale of Tales」話の話は、 レトロとかシックという表現だけでは足りない、ほのぼのとした人間の温かみ。
ロシアの長く閉ざされた沈黙・・・冬ならではの世界かもしれません。
日本のアニメとは違った、モノクロームの影絵のような郷愁。
さりげないユーモアと、哀愁を帯びたバックのピアノの旋律もナイーヴでいいですね。

ああ・・これは、失われた幼少期の風景へと誘う扉ともいえます。

名作というものは、ストーリーの一方的な押しつけではなく
観る者の想像力を、自由に遊ばせてくれる空間を創り出してくれる作品。
セリフがない童話は、イマジネーションを一層かき立ててくれます。

悪さをしそうで実は心優しい狼。縄跳びする牛さんの姿などが、とても愛らしいです。

観るたびに、ものづくりの心のようなものに気持ちが洗われます。潜在意識に浸透してくる感じですね。
ノルシュテインの作品をみると、何気ない風景の移ろい、表情、木の葉や水の動きまで、まるで魂を持っているような息吹と深い深い感動をおぼえます。そして心の微妙な動き、心の繊細な色彩の変化まで、モノクロを超えて伝わってくるから不思議です。



話の話
Tale of Tales 「話の話」




20世紀、ロシアは二千年の歴史をひっくり返すように変化のときを迎えました。
レーニンが勝利し、ボルシェビキ体制が長きにわたり権勢をほしいままにし、暗黒時代の100年という歳月を刻みます。
それでも、それ以前の、というかロシア全域に流れる本質をあえて伝えているのは私は「詩」と「歌」ではないかと思っています。

悲しみや忍耐を独特の節や和音に刻んで、いまに伝えてくれている、いわば生きる口頭伝承みたいなもの―― そんなロシア魂は、語らずとも きっと絵や、詩の中にも どこかで連綿と受け継がれていて、そう、こうしてノルシュテインの絵本やアニメーション、またタルコフスキー親子の詩や映画作品となって、凍てつき閉ざされていた長き冬から湧き出す暖かい泉のように 流れ出すのでしょう。

ペレストロイカはいわば現代のルネッサンスで、ゴルビー以後の情報、文化開放は眠っていた古き良きものの息吹を呼び覚ます導火線となりました。

ロシアというと冷たく暗い共産主義を思い浮かべてしまう日本人はいまだに多いけど、こんな素晴らしい文化と本質に触れて、豊かなるロシアの懐を感じられる機会に恵まれたら 本当に素晴らしいのにな、と残念に思うばかりです。




美雨


965713459_155s.jpg
ノルシュテイン



☆☆おまけ☆☆
BGMにどうぞ(主題歌です)
素敵なロシア映画作品「モスクワは涙を信じない」から『アレクサンドラ』

http://www.youtube.com/watch?v=S1RbJMtkVzE
http://www.youtube.com/watch?v=IUAiG5qfse4&NR=1
http://www.youtube.com/watch?v=nDn5UAcQdEM 日本語訳つき



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話の話2
心優しい純情なオオカミより


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雪の朝はハープのしらべ ~メソポタミアから現代まで ハープの歴史~

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雪の朝はハープのしらべ 
       ~メソポタミアから現代まで ハープの歴史~


雪の降った次の日に、なぜかむしょうに聴きたくなるハープ。
真っ白な異次元の空間から、太陽が雪の蔽いを はがし出すとき、うす汚れた現実の世界へ引き戻す朝の光を虹のヴェールで包んでくれるハープのしらべ。メロディーひとふしひとふしが異次元のオブラートのように、少しずつ優しくもとの次元にシフトしてくれ、感情を言向けやわす、ハープの魔法・・・
今日は、そんな朝のハープを紹介したくなりました


ハープのしらべ
BGMにどうぞ♪http://www.youtube.com/watch?v=Q9eIZ61kKys
Gabriel Pierné - Impromptu-Caprice Op.9 (美雨の大好きな曲です)




こころの琴線にふれる、という言葉があります。

言葉通り、誰もがこころの中にハープを持っていて、喜びや感動を味わうたびにあの虹のグリッサンドがかきならされているわけですが、心の琴線が感動によって鳴らされるのなら、逆に、ハープの音色によって心の琴線が鳴らされるという因果関係もまたハープならではの特性でしょう。

そしてまたハープは人間だけでなく神々の心の琴線さえ震わせていました。
ハープの音(ね)は冷徹な冥界の王ハデスの氷の心をも溶かし、オルフェウスのつまびくハープを聞き終えたハデスは、オルフェウスの亡き妻エウリデーケを冥界から連れ戻してもよいと例外的な特赦を与えてしまいました。それほどに、ハープの音色は魔法をもつほどに美しいものです。



冥界王ハデスと取引し亡き妻のエウリディケを連れだしたオルフェウス
冥界の王ハデスと取引し亡き妻エウリディーチェを現界に連れだすオルフェウス




ハープは弦がむきだしの状態であるためか、音色のみがもたらす心地良さの点では数ある楽器の中でも群を抜いていると思います。

音色のみ、つまり音楽を奏でなくとも、純粋に響きの力のみで人を惹きつけられるのが、ハープ。
その上、誰が触ってもとりあえず鳴ってくれるのが、ハープ。
勿論、そんなハープの技巧を駆使して紡がれる音楽の素晴らしさたるや、もう・・・。

自分はヴァイオリン弾きますが、ハープは昔から、格別好きな楽器です。
もう理屈抜きに魂に訴えてきて、涙がでるような感動を運んできます。
こころの琴線にふれる、という言葉をまさしく実感する瞬間ですね。



朝にぴったりのハープ ツァーベル作曲の「噴水」





ここで少しハープの歴史にふれてみましょう。
ハープの歴史は人類の歴史同様に古く、記録に於いても紀元前3000年、古代メソポタミア世界にすでにでにその姿を留めています。
ハープの起源が狩猟につかわれる弓であることも定説となっていて、狩猟時代に誰かが、弓の弦を弾くと音が出ることに注目し、さらに弦が短かったり張りが強いと音が高いことにも気がついたのです。
そこで弓に複数の弦を張ってみて、洞窟の中で皆に聞かせたのでしょう、きっと人類初のハーピストの誕生です。武器で遊ぶことに喜びを覚え、それを芸術にまで発展させてしまうのがいかにも人間ですね。そしてそれが人間たるゆえんとも言えるのではないでしょうか。
ハープの音って、なぜか心を揺さぶられますよね。
理屈とか好みとか関係なしに、ふるふる感動してしまいます。古代の人たちも、この弓に張った弦の音に、えもいわれぬ摩訶不思議な感動を覚えたのは容易に想像できます。
ロマンですね。




エジプトのパピルスに書かれたハープ
エジプトのパピルスに書かれたハープ


ちなみに私の一番好きなハーピストは、吉野直子さんと、ちょっと古いけれどリリー・ラスキーヌです。
父の古いコレクションのなかにリリー・ラスキーヌはひっそりと、しかし長年慈しんだ愛妾のように書棚上のレコードスタンドのトップに飾られていました。LPレコードと言われる、今思えば巨大なジャケットの存在感たるや・・・とりわけ子供であった私の目線に嵌るそのジャケットにはグラン・ハープと呼ばれる楽器が描かれ、摩訶不思議な曲線を描いた”竪琴というカタチの物体”は目の奥の視床下部から私の脳裏にまでずしんと刻み込まれました。それほどに摩訶不思議なインパクトがあったのでしょうね、音もまたしかり。弦楽器が好きで、そして懐かしくて仕方ないのは、こうした目と耳から入ってきた幼児のときの絶対的な体験があるからかもしれません。




CBS/SONY フルートとハープの世界 工堂重典/吉野直子
フルートとハープ2
モーツァルトのフルートとハープのための協奏はこちら→ https://www.youtube.com/watch?v=GZnRESeqd0Q




そして、思春期になり、初めて自分で選んだのは吉野直子さん。
吉野さんについては格別な思い入れがあるので、
またあらためて別頁にて素敵なハープ・セレクションと共に綴ろうと思います。



美雨


❤最後まで読んでくれてありがとう❤
バロックハープを弾く天使より
バロックハープを弾く天使より  朝のおすすめハープ曲
http://www.youtube.com/watch?v=TcsMUDKyEcQ



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チューダー王朝期の珠玉のソネット スペンサー伯と二人のエリザベス

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      シェイクスピアのソネットスペンサー詩集



ソネット(十四行詩、Sonnet)は14行から成るヨーロッパの定型詩のことです。
ルネサンス期にイタリアで創始され、英語詩にも取り入れられ、 代表的な詩形のひとつとなりました。

日本では立原道造、中原中也、谷川俊太郎らが、4+4+3+3=14行 という、おおまかな形式で、比較的自由な作品を残しています。

「sonnet」という用語は、プロヴァンス語のsonetとイタリア語のsonettoに由来し、ともに「小さな歌」という意味を持っています。
13世紀になると、それは、厳格な押韻構成と特定の構造を持つ14行の詩を意味するようになりました。
ソネットと関する取り決めは歴史とともに進化していき、エリザベス一世王朝期のウィリアム・シェイクスピアは154篇のソネットを残しています。




シェークスピア画像
ウィリアム・シェイクスピア




イギリスのソネットと言えば、やはり シェイクスピアとキーツというイメージが強いでしょう。

しかし、シェイクスピアの154編のソネットからなる『ソネット集』に関しては、賛否両論あります。
シェイクスピアのソネットは彼が代表的な戯曲を書き始める前の20歳台の後半に書かれたもので、内容は美少年への愛とその愛の喜び、愛するゆえの不安や嫉妬の思いが表現されている作品です。しかし特別に優れているなら大評判になってもよいものですが、のちに彼の書いた壮大な戯曲群と比べると、内容、表現力、技巧的にみて あまりに凡庸と評価されることもあり、ソネットに関しての才能に関して言えば、やはり劇作家としてのシェイクスピアのほうが格段にすぐれていると言わざるを得ません。




エリザベス1世
エリザベス1世




そこで今日はイギリスで『詩人の王』と言われた人で、 ソネットを主として作った詩人をとりあげてみたいと思います。

16世紀イングランドの詩人として活躍したエドマンド・スペンサー。

彼の代表作『妖精の女王』The Faerie Queeneは、スペンサーの代表作のアレゴリー詩集で、当時のイングランド女王エリザベス1世に捧げ、女王に一目置かれ、寵を得ました。これは、長編叙事詩アーサー王物語を題材にたもので、神聖、節制、貞節、友情、正義、礼節の6つの徳が描かれています。
作品の中で「グローリアーナ」と呼ばれるのは他ならぬ女王エリザベス1世のことなのですが、アウグストゥスの時代のアエネイスと同じように、アウグストゥスがトロイアの子孫だと称えられたように、『妖精の女王』ではテューダー家はアーサー王の子孫だと褒め称えているものでした。




1552年ごろ スペンサー拍
1552年頃のスペンサー




エドマンド・スペンサー(1552~1599)の詩集のなかから、気に入ってる一編を。
翻訳詩集としても充実して良い物が出ているのは喜ばしいことです。


ソネット 75番

ある日 私はあの人の名前を浜辺に書いたが
波が押し寄せ 洗い流した
そこで 私はもう一度書いたけれど
満ち潮が来て 私の苦労を飲み込んでしまった

愚かな方と あの人は言った 滅びるものを
滅びないようにしようとしても無駄なこと
私自身もこれと同じように消え去り
私の名前も 同じようには拭い去られてしまうから

そうではないと 私は言った 卑しいものは死んで
塵にならせてもよいが あなたは名声によって生き
私の詩が あなたの類いない美徳を永久に留め
天に その栄えある名前を書く

死はこの世のすべてに打ち勝つけれど そこでは
私たちの愛は生き永らえ 新しく蘇る


『スペンサー詩集』
(財)九州大学出版会 

このソネットは、「アモレッティ」という
ソネット集の中のものです。前半の2節は素直な感じでサクっ読んでしまったのですが、三節目に来て、この詩の二人はどういう間柄なんだろうと疑問がわきますね。恋人同士なのか、それとも「あなた」は神のような特別な存在なのか・・・。
美雨は、おろかなかた、と言ったあの人とはスペンサー伯の恋人だと仮定しています。

死は全てに打ち勝つーー

これは鮮烈です。
今なら、「愛は死に打ち勝つ」とか「愛は全てに勝つ」と言うでしょう。
けれど全てにうち勝つのは死。愛を永遠になさしめるのも死。
消滅するものこそが 永遠の勝利を得るーーそんな思想が5百年前のイギリスには(エリザベス期ですね)あったのでしょうか。
これは当時の騎士道の精神なのか、あるいはキリスト教(イギリス国教会)思想の影響なのか。スペンサー伯のみの価値観なのか。
何かこのひとつのフレーズに思わず執着したくなるそんな訳詩です。スペンサーの知人でもあった、
あのウォルター・ローリー卿のエピソードなどから、 騎士道的な精神があったことは、想像されるのですが。皆さんはどう思われるでしょうか。




コーク州ドネレイル
スペンサーが結婚生活を送ったイングランド領コーク州ドネレイル




あった、ありました・・・解説によると、この女性は、 スペンサーの当時の婚約者のエリザベス・ボイルという人で、 後に結婚した相手ということです。 結婚に際してはスペンサーは『祝婚歌』という詩集を書いています。
このソネットを読んで、ふと思い出したのが、旧約聖書のイザヤ書第40節でした。ちょっと引用してみます。

 肉なるものは皆、草に等しい
 永らえてもすべては野の花のようなもの
 草は枯れ、花はしぼむ
 主の風が吹きつけたのだ
 この民は草に等しい
 草は枯れ、花はしぼむが
 神の言葉はとこしえに立つ

この章句を読み踏まえたかどうかはともかく、スペンサー卿は、滅びゆく存在である人間の男と女の愛を、ロマンチックなソネットに昇華させたようにも思います。

「けれど、すべてにうち勝つのは死。愛を永遠になさしめるのも死。消滅するものこそが、永遠の勝利を得る」

旧約聖書に出てくるイザヤは、アッシリアに翻弄されていた頃のユダ王国後期、ウジヤ王の時代の予言者です。不思議な偶然かもしれませんがイザヤ書のなかでイザヤが本当に書いたのは39章まで(そのためここまでが第1イザヤと呼ばれる)と新訳の研究では主張されています。
言われてみるとイザヤの言葉、まるでソネットのよう。
韻こそ踏んでいないけれど、この文句は予言と言うよりは愛しいひとを野の草になぞらえた詩のようです。それが息たえても神の声は永遠に残るー―
まさにスペンサー伯の言わんと欲した一厘です。
単なる偶然でしょうか。




ミケランジェロ作 預言者イザヤ
ミケランジェロ作 預言者イザヤ




美雨の当初の印象として、スペンサー伯は財と余暇と想像(創造)力をもちあわせた恋多き趣味人のようなイメージを持っていましたが、今回の詩を読んで、スペンサーはうわべの美や愛などでなく、むしろ人間の持つ神性(仏教でいえば仏の分魂)や本質の部分に美しさや清らかさを追求した心の貴族なのではないかと、その高潔な愛の姿を彷彿としました。スペンサー伯は仕えた女王エリザベスを、アウグストゥスのアエネイスの喩えよろしくアーサー王のグローリアーナとまで讃えました。いわば、この世の王国においての最高の栄誉を称え、一方の恋人エリザベスには、「死しても私たちの愛は生き永らえ 新しく蘇る」と、この世もあの世をも超えた 永遠の愛の王国を称えているのです。

スペンサーがソネット詩集のなかで常に称えた、天使のような清純で美しい金髪の、恋い焦がれてやまなかったもう一人のエリザベスを、タイムマシーンで溯って見てみたいですね。




美雨


クレインによる 愛の妖精たち 最後まで読んでくれてありがとうA midsummer night dreamから
❤最後まで読んでくれてありがとう❤


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プロフィール

MIUMIU 美雨

Author:MIUMIU 美雨
旅、歴史、長編ドラマ(短編も)のレビューやエッセイを書いています。
文化系の記事が多いですが、歴史ドラマ(大河ドラマ:八重の桜)や、韓ドラレビューも書きます。中でもソン・イルグクさんの作品が大好きです。
更新はマイペースで続けていきますのでどうぞよろしくお願い致します。

過去記事は画面右上の検索フォームか左下のカテゴリー、早見表で探して下さい。

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韓国ドラマあらすじ
天地人(発酵家族)
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神と呼ばれた男
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強力班
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風の国
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風の国あれこれ
その1 その2 その3 その4 その5 その6

人生画報
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善徳女王
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