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世界の旅日記や 文化、歴史のぷち・エッセイを書いています。他にも海外、国内のお気に入りのドラマのあらすじ&感想を勝手気ままに綴っています。

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古代ローマの秘伝ソース 考グルメ・アンティーカ

 古代ローマの秘伝ソース 考グルメ・アンティーカ


古代ローマ




古代ローマ人はどんな料理を食べていたのでしょうか。

書斎の棚で眠っている、宝の持ち腐れともいうべき本の中に、「古代料理 De cocina antigua ローマからアル・アンダルースのグルメの旅」という書物があります。

材料とわずか数行の簡単な作り方しか書いてないですが、パラパラめくっていると、ローマ時代の料理の頁には、頻繁にガルム(Garum)という素材が見られます。これがないと、古代料理の味を出すことはできない・・。

さて、「ガルム」とは何か? 
それは、古代ローマ人が好んだ万能ソースのことです。イワシの内臓などを甕に入れて発酵させて作った液体調味料で、上澄みをすくって料理に用います。
主に地中海沿岸部の属州が産地であり、帝国の都ローマをはじめ、各植民都市の支配階級であったローマ市民にとっては、垂涎の的でありました。
地元の考古学関連の本には、モロッコではララシュ付近のリクサス、スペインではマラガからカディスにかけてのローマ遺跡では、ガルムを製造していた工場跡に醸成樽が発掘されているという記述があります。
一説によれば、アジア文化圏で一般に使われている魚醤のことで、タイのナムプラー、ベトナムのニョックマムに似ているといいます。



ナンプラー小僧
ナンプラーとナンプラーベースのソース



ざっと幾つかの料理の説明を斜め読みしてみると、オリーブ・オイル、酢、蜂蜜などで味付けするのも特徴といえますね。肉料理を見ると、猪、駝鳥、子豚、鶉、雄鶏などが挙げられており、魚料理では、マグロやメルルーサ、牡蠣、チョウザメなどがありました。
驚きませんか?
地中海の太陽を浴びて育った野菜や木の実、またオリーブはそれだけでも美味しいから、オリーブオイルやガルムをかけた海の幸や山の幸はたまらない美味しさであったことでしょうね。



アンティーカなお食事



古代ローマ人も牡蠣を食べていたんですね。確かに、ローマ帝国の時代からフランスの牡蠣は有名だったそうです。
しかし、日本では平安貴族などは食の楽しみに触れることははしたないとされていたことを考えると、所変われば品変わるって言いえて妙ですね。
あれほど平安王朝絵巻は優雅なのに、グルメには淡白だったとは、仏教の影響でしょうか。
そういえば、源氏物語には料理の描写は殆ど登場しません。思い出されるのは、光源氏がまだあどけない紫の君をゲットして、三日夜のお祝いの紅白餅が出てくる場面ぐらいでしょうか。
御所のハレムで、源氏が紫の上や明石の君と卓袱台を囲んで食事をしている光景を想像すると、かなり可笑しいですが・・・ありえないシーンですね(笑)。
その後は、武士は食わねど・・・の世界になり、元々日本人には美食の伝統は薄いような気がします。



ローマふう生ガキ
1012


ところで、チョウザメとダチョウって・・・!?
驚きませんか、ローマいたのか!?と。
また、チョウザメといえばキャビアですが、記憶ではカスピ海河口やいまでいうロシア南西部の川にしかいないと思っていた無知な私・・・やはりいつの時代も時の権力者は食にこだわりや幸せを見出し、不可能を可能にするロジスティックさえ用いたのでしょうか。人間の食への執念って、凄まじいものがありますから。
食べるために生きるか、生きるために食べるか、の議論がありますが、ローマ人種は間違なくない前者でしょう。グルム、エキストラバージンオイル、バルサミコ…思い浮かべただけで、確かにたくさんのレシピが脳裏に浮かびます。



ローマ人の食卓
世界最古の料理書と言われる「料理大全」を著した古代ローマ時代の美食家、マルクス・ガビウス・アピキウスの名を冠したフレンチレストランアシピウスのステーキ
世界最古の料理書と言われる「料理大全」を著した古代ローマ時代の美食家、マルクス・ガビウス・アピキウスの名を冠したフレンチレストラン、アシピウスのステーキ



そこでちょっと調べてみました。
駝鳥はアフリカが原産のようで、帝国の範囲が地中海南岸にまで及んだ時代に、さまざまな珍しい動物がローマ帝国領に運ばれて、大パレードを伴って円形闘技場などで披露されたという話ですから、きっといたかもしれません。カルパッチョにしたら、メチャおいしそうです。
また、チョウザメはスペイン南部では、1930年代までグアダルキビール河に生息していたとのこと。しかしながら、ダム建設で生態系が崩れて絶滅してしまったそうです。塩水と淡水の間に棲む魚でしたから。




ローマごはん本



ローマの美食に欠かせない自在ソース、ガルム・・・再現しようがありませんが、仮に、魚醤、バルサミコ酢、エキストラバージンオイル、蜂蜜、白ワインを材料にしてソースだけ作っても、美雨はかなりイケる味になると思います。

こうした料理を一流のシェフに再現して頂いて、古代ローマ風にパルラのドレス(男性はトーガ)などを着て、ポンペイの邸宅のようなフレスコ画で飾られた広間で優雅に賞味してみたいものですね。



美雨


古代ローマのフライパンより
古代ローマのフライパン
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Comment

かえるママさま 

こんにちは^^
今日も素晴らしいお話をしてくださってありがとうございます。
東京に長く住んでいて、雑然としたルーティンワークに追われてると、手軽でおいしく便利なものばかりを求めてしまい、本来あるべき「身土不二」「地産地消」などの理念などどこへやらで、お恥ずかしい話、自分の土地では何が採れ、体に良いものなのかもわからないで”生きれる”有り様です。

たとえばママさまの北海道なら、寒さでエネルギーを消耗したら白樺のジュース自生している各植物エキスとか、獲物のたんぱく質とか、必ず気候風土にあった食べ物がわかっていて、いまだにそうしたレメディーやホメオパシーが大切にされているのは素晴らしいことだと思います。

話はちょっと違いますが、スペインやイタリアの名もない田舎町で、世界市場に出したらそれこそ10倍以上の値段がついて、すぐに売り切れてしまうようなグレードの果物やワインが数多くあるそうです。
けれど、村人たちはそれをわかっていながら、大きな市場には宣伝せず、自分たちの土地で採れたおいしいものは自分たちで食べようという価値観を大切にしていて、いまだにそれを守っている土地も少なくないようです。実際に、その村の人たちからも話を聞きました。「なぜなら、一度外に出したら、二度と自分たちの口にできなくなってしまうだろうから」という話でした。

いったん商業主義の価値観が入ってしまえば、大量生産のため外からの資本が入り、経営陣も変わり、Soil(土地、土質)も変わり、ついには作物自体も、住む人間も変わってしまう、というのを本能的に知っているのでしょう。
田舎に見られるように、土地の神様を祀って、大地や豊作に感謝をささげる気持から、こうした正しい価値観が守られていくのかもしれません。
都会に住む私たちは、そうした健全な、本来あるべき感覚を忘れがちで、恥ずかしい限りです。
かえるママさま、重ねてありがたいお話を、感謝です。


  • posted by MIUMIU 美雨 
  • URL 
  • 2015.06/27 16:07分 
  • [Edit]

makiraさま 

いつも素敵なコメントありがとうございます。^^

古代ローマ人の食文化は、思ったよりずっと多様で、味覚にも優れていたようですね。
「魚醤」で思い出したのですが、一時”行列のできるラーメン屋”現象のような特集がTVでとりあげられましたが、その殆どがにぼしやトビウオなどの海のだしを使った魚ベースだったのを覚えています。
いまは、にぼしのダシを使ったラーメン屋さんは珍しくありませんが、流行りだしの頃は、体にもよく、味わいが深い魚のだしは、日本人の味覚のDNAに訴えるものがあったのでしょうね。
私も、魚だしのラーメンのほうが好きです。(ちょっと高いですが。笑)


ローマ人のガルムソース、どんな味だったのか、本当にタイムワープして、試食してみたいものですね^^

  • posted by MIUMIU 美雨 
  • URL 
  • 2015.06/27 15:39分 
  • [Edit]

こんにちは 

食というのは本当に興味深いですね。
古代の人々がどんなものを食べたいたのか、想像するだけでロマンが広がります。
「身土不二」=体と土地は二つではない、1つである....
その土地や、限られた範囲で穫れた食べ物を食べることは理にかなってますし、今、「地産地消」が叫ばれてますが、昔はあたり前だったのですよね。
我々も、この気候風土にあった食べ物を頂いて健康でありたいですね。
でも折角のレシピがあるなら、美雨さんが仰る通り、レシピを再現して一度食べてみたいですね。
あまりにもこちらの美雨さんの写真が美味しそうなので.....
  • posted by かえるママ21 
  • URL 
  • 2015.06/26 10:09分 
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  •  
  • 2015.06/26 01:52分 
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  •  
  • 2015.06/25 20:58分 
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  •  
  • 2015.06/25 04:16分 
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NoTitle 

 古代ローマ人の食生活は意外や意外!とっても裕福だったようですね!
 「イワシの内臓などを甕に入れて発酵させて作った液体調味料で・・・」まで読んで、「魚醤」のことかと思ったら、ピン・ポーン♪でした 笑)
 「和食」の無形文化遺産への登録がなされましたが、古代日本の食文化はどんなものだったのでしょうね! 
和食に対する洋食は一般的に味の濃い香辛料を使用して味の追求を行ってきたように思えますが、日本料理には濃い味の香辛料はあまり使われていません。
海に囲まれ、自然を大切にしてきた国民性ということもあり、鮮度や自然の味そのものを活かした料理が重んぜられたのでしょうね!また、味とは別に目で見て味わうと言う見た目の美しさも大切な要素の一つだったように思えます。
仏教の影響で料理の美味いまずいを口にする事をタブー視していたこともあり、口に出したり書物としての記録は江戸時代以降に大々的になった気がします。
記録からはなかなか追及できない古代の日本料理、宮廷料理など見て味わってみたいものですね♪ 
今日も興味深く読ませていただきました。応援P☆!
  • posted by makira 
  • URL 
  • 2015.06/23 10:17分 
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MIUMIU 美雨

Author:MIUMIU 美雨
旅、歴史、長編ドラマ(短編も)のレビューやエッセイを書いています。
文化系の記事が多いですが、歴史ドラマ(大河ドラマ:八重の桜)や、韓ドラレビューも書きます。中でもソン・イルグクさんの作品が大好きです。
更新はマイペースで続けていきますのでどうぞよろしくお願い致します。

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