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古代ローマの見返り美人 「フローラ」

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古代ローマの見返り美人 「フローラ」

プリマヴェーラ


古代ローマ時代のフレスコ画のひとつに、プリマヴェーラまたはフローラという絵がある。

ナポリ考古学博物館に所蔵されており、以前ナポリに立ち寄った時に、これだけは見ようという作品の一つとして、実際に観賞した。壁に描かれてあったフレスコ画を移して額装してガラスケースに収められたものだが、想像していたよりも遥かに小ぶりだった。古代ギリシャ神話に登場する女神をテーマとした幾つかの連作のようだが、やはりこの絵が傑出していた。

あたかも無重力で宙に浮き立っているかのように軽やかな足どり。
さりげなく佳人が振り返るさまの、何とも言いようのない、透きとおった、みやびかなたたずまい。
日本画にも「見返り美人」という絵があるが、この絵の影響を受けたわけではないだろうけれど、その美の感覚は共通しているように思われる。


菱川画伯の見返り美人



さて、ギリシャ神話には、花言葉や花の名に由来するものが多いが、その例にもれず花の女神フローラと、この女神を慕っていた少年の伝説がある。

昔、コンスタンチノープルに、チアヌスという名の少年が住んでいた。彼はフローラを崇拝して、花を摘んでは冠を作り、女神を祀った祭壇に捧げていた。こうして毎日、女神に捧げる冠を作るための花を探していた。
大切な女神さまへの花だから、もっと美しい花を見つけよう・・そう思う一心で、森の奥に分け入って探し続けているうちに、道に迷って、そのまま彷徨いながら死んでしまった。
少年の死を悼んだフローラは、亡骸を花の姿に変えると、彼の思い出のために、チアヌスと呼ばれ伝えられるようになった。

ちなみに、矢車菊の学名はCentaurea cyanus (セントレア・チアヌス;藍色のセンタウレア)である。

医学用語のチアノーゼは、血液中の酸素濃度が低下した際に、皮膚が青紫色に変色する状態を言うが、これもこのあたりに由来するのだろう。

一見情緒のない専門用語に聞こえるが、何やらいにしえのロマンを感じてくる。



美雨


♥今日も読んでくれてありがとう♥
フローラ切手
フローラ切手より



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Comment

sunnylakeさま 

こんばんは。
野草や名もないお花の好きでいらしたsunylakeさんは、
きっとフローラとお話しできそうですね^^

> フローラの絵、とても素敵ですね。
> 美雨さんがおっしゃるとおり、ふんわりとした感じがします。
> 色合いも優しくて、何気ない白い花を摘んでいるのが好きです。

本当に、異次元の世界の庭で遊ぶ春の妖精みたいにふんわりした絵でした。
無重力みたいに軽いのに、目をひきつけてやまない不思議な重力があるのです。
永遠に後ろ姿なのが寂しくも、とこしえのロマンなのでしょうね。^^
  • posted by 美雨 
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  • 2014.04/24 19:45分 
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NoTitle 

フローラの絵、とても素敵ですね。
美雨さんがおっしゃるとおり、ふんわりとした感じがします。
色合いも優しくて、何気ない白い花を摘んでいるのが好きです。
切手もいいですね。欲しいです~。
  • posted by sunnylake 
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  • 2014.04/24 15:32分 
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ダリアさま 

おはようございます^^ その後、お具合はいかがですか。
自分は花粉症もぬけてぐっすり眠れるようになりました。ほのかなラベンダーの香りの羊さんのアイピローなども役に立ってくれてます(=^・^=)

> 足の角度や顔がちらっと見えるところまで。
> 美意識の基本は西洋も東洋もそんなに変わらないのかもしれませんね。

全部露出してしまわずに、観る者の想像力をかきたててくれるものこそ、芸術の神髄なのかもしれませんね。^^^

> 子供の頃は区別出来てたのにな~とほっ(^_^;)

おお~子供のころ(笑)
共通してるものもあるけど、アルテミスやアフロディーテ、ディオニソスなど全くかけ離れたものも多いですよね。ここに解りやすく載っていたので、よかったら見てネ。^^
http://zatsubundou.fc2web.com/dt_godname.htm

やっと気候も安定してきましたが、朝夕寒暖差がありますね。ダリアちゃん風邪をひかないように気を付けてくださいね。^^
  • posted by 美雨 
  • URL 
  • 2014.04/24 07:27分 
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NoTitle 

美雨さん、こんばんは!(●^o^●)

本当によく似てますね!\(◎o◎)/!
足の角度や顔がちらっと見えるところまで。
美意識の基本は西洋も東洋もそんなに変わらないのかもしれませんね。

久しぶりにギリシャ神話を読みたくなりました。(*^_^*)
う~でもギリシャ神話とローマ神話の神様の名前の区別が出来なくなってる~
アフロディーテ,ヴィーナスどっちがどっちやら(?_?)
子供の頃は区別出来てたのにな~とほっ(^_^;)
  • posted by ダリア 
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  • 2014.04/24 02:02分 
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サミーさま 

こんばんは^^
サミーさんも、異性の後ろ向きの立ち姿でハッと惹かれることがあるんですね?^^
女性も、姿勢のいい背の高い男性の後姿で、どんな素敵な人なのかな?と振り向くのを待ったりする瞬間ってありますよ、きっと。

> 街中の前歩く後姿美人が振り返って、見なきゃよかったという場合もありますが・・・(^_^;)
> あは、失礼。

あ、あははは(^_^;)
そういう場合のほうが普通は多いものでしょうね。(爆)
期待しすぎは、何ごともイケマセン。v-414
  • posted by 美雨 
  • URL 
  • 2014.04/24 00:34分 
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見返り美人 

見返り美人ってドキッとしますね。男性には。
一瞬の一目惚れといったらいいのかも。

街中の前歩く後姿美人が振り返って、見なきゃよかったという場合もありますが・・・(^_^;)
あは、失礼。

チアノーゼがチアヌスに由来するとは知らなかったです。
チアヌスは藍色や紫系の色が多かったのでしょうか?

こうして伝説を紐解くのも面白いですね。
今日も勉強になりました。




  • posted by サミー 
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  • 2014.04/23 22:37分 
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  • posted by  
  •  
  • 2014.04/23 20:08分 
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イッセーさま 

こんばんは(*^^*)ご訪問とコメントありがとうございます。

偶然とはいえ、本当に「フローラ」と「見返り美人」はどこか似た雰囲気がありますね。
昔、ちらリズムなんて言葉が流行しましたが、全部見せてしまわずに、
どこか秘めおいて思わせぶりなアプローチのほうが、異性はそそられるのかもしれませんね。
また、後ろ姿の美しい人って、男性でも女性でもセクシーだと思います。^^

イッセーさんの切手コレクション、鉄人級っぽいですね@@!
すごいレアものとかありそう。お年を召されたときオークションに出されたら一財産になるかも(?笑)
妹さんの行動力と鑑識眼もナイスです!
私も見返り美人切手欲しいな~~(>_<)

> 後姿の「フローラ」はその美しい顔を、絵を見ている人の想像力に委ねているのですね。ということは、それぞれの人が最高の美人を思い描くことができ、誰もがチアヌスの心境になれるということでしょうか。

そうですね、イッセーさん仰る通り、誰もがチアヌス的なドリームを描いているのかもしれませんね。^^
  • posted by 美雨 
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  • 2014.04/23 00:02分 
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makiraさま 

こんばんは(*^o^*)
makiraさんは、切手収集なさっていたのですか。
高校生時代のストックブックまで持ってらっしゃったとはスゴイ!
「見返り美人」の切手、ロマンですね~!

> 矢車菊のCentaureaは毒矢で殺されたギリシャ神話の半人半馬ケンタウルスが、傷口にこの花びらをふりかけると生き返ったとされるにちなむようですが、

わお、makiraさん博識でいらっしゃるのですね。
ナルシス(水仙)もヒヤシンスも、ギリシャ神話の美少年に由来しているし、花と神話は常に一緒にありそうですね。それだけ、古来から花は愛でられてきた証拠ですね。^
  • posted by 美雨 
  • URL 
  • 2014.04/22 23:52分 
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tedukuridaisukiさま 

こんばんは(*^o^*)
ヤグルマギク、形も可愛いですが、より色にとても神秘的な深みがあって、惹かれる花です。
ツタンカーメンの棺にも、最愛の王妃がたくさん供えていたのが、三千年後に発見されたんですよね。
エジプト人にも愛された色っぽいですよね^^

  • posted by 美雨 
  • URL 
  • 2014.04/22 23:38分 
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かえるママ 

こんばんは(*^o^*)
いつも教養あふれ、深くて素敵なママさまからコメントいただきありがとうございます。
おかげさまで、体調もだいぶよくなりました^^

> 見返り美人、きっとミカエル美人から来たのかも....なんてお馬鹿なだじゃれを(m´・ω・`)m ゴメン…

フローラは見返り美人、ママさまはカエル美人でしたね^^!
でも、立ち姿の後ろ姿もきっと美しいかたに違いありません。

おっしゃる通り、和服は後姿、帯の結い方や着物との合わせ方でその人のセンスが出ますよね^^
半帯の洒落た結び方もとても好きです。
正面からだと人格がごまかされてしまうこともありそうですが、男性でも女性でも立ち姿の後姿が美しいとすごく惹かれますよね。
男性のアンケートにも、後すがたに一番セックスアピールを感じる、なんていうのも目にしたことがありますが、なるほどなぁ、と思いました。

ギリシャや古代ローマの神話や神々の名でとても好きなのは、フローラとミューズです。
来世、欧米に生まれることがあったら、生まれてきた女の子につけたい、なんて憧れたこともありました。
来世が難しそうなら、わんこの名前とか。(笑)
前者は、フラワーのもとになった語源だし、ミューズは文芸の女神で、ミューゼアムやミュージックのもとになった源ですね。^^ 美しいことに関する言葉って、五感や言霊にも美学を感じますね。^^
  • posted by 美雨 
  • URL 
  • 2014.04/22 23:34分 
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NoTitle 

こんばんは。
ホントに「フローラ」と「見返り美人」は構図が似ていますね。
それで思い出したのですが、むかーし小学生の頃、ワタクシと妹は競うように切手を収集していた時期がありました。数では劣る妹が取った手段は一点豪華作戦!
デパートの切手コーナーで、小遣いはたいて「見返り美人」の記念切手を買ってきたのでした。
この英断を下した勇気と行動力に、ワタクシもシャッポを脱ぎました。
以来、我が家でその切手は「見返り美人様」と呼ばれ、妹の許可なくしては拝見できない貴重な宝物となったのでした。
ヘンな話をスミマセン。
後姿の「フローラ」はその美しい顔を、絵を見ている人の想像力に委ねているのですね。ということは、それぞれの人が最高の美人を思い描くことができ、誰もがチアヌスの心境になれるということでしょうか。
  • posted by イッセー 
  • URL 
  • 2014.04/22 19:48分 
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  • posted by  
  •  
  • 2014.04/22 00:03分 
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NoTitle 

こんばんは、美雨さん!
切手収集に凝っていた高校生時代のストックブックにまだ残っている「見返り美人」の切手♪
古代ローマにも見返り美人画があったとは知りませんでした。仰る通り、佳人の振り向くさまは美しさと共に女性特有のほのかな色気を感じます 笑)
矢車菊のCentaureaは毒矢で殺されたギリシャ神話の半人半馬ケンタウルスが、傷口にこの花びらをふりかけると生き返ったとされるにちなむようですが、 cyanusは青い色のシアンに由来するものとばかり思っていましたが、チアヌスという少年の名前でもあったのですね!興味深いお話でまた一つ賢く生りました笑)ありがとうございます。
応援P☆!
  • posted by makira 
  • URL 
  • 2014.04/22 00:02分 
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NoTitle 

見返り美人~宙に浮いている…雅なたたずまいなど
美雨さんのすてきな表現!

ヤグルマギク~ほんとロマンですね。」

  • posted by tedukuridaisuki 
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  • 2014.04/21 22:17分 
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NoTitle 

見返り美人、きっとミカエル美人から来たのかも....なんてお馬鹿なだじゃれを(m´・ω・`)m ゴメン…

和服というのは、見返り美人そのものですね。
帯の美しさは正面もそうですが、後ろ姿の美しさですものね。
どんな角度からも女性独特の美しさを表現される着物の文化を思うと、日本の伝統文化を守りたいと思います。
いつか和服でブログに登場された美男美女の美雨さんご夫妻も忘れられません。

ギリシャ神話の影響はとても大きいですよね。
チアノーゼもそうだったのですね。
ヘルメスや、ナルシストはナルキッス、チタン、タイタニックなどははタイターン、アラクネ....沢山ありますね。今日は女神フローラのお話を思いつつ、ギリシャ神話を読みながら眠りにつこうかと思います。
いつもながら、素敵な記事を美雨さんありがとうございます。

  • posted by かえるママ21 
  • URL 
  • 2014.04/21 20:58分 
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MIUMIU 美雨

Author:MIUMIU 美雨
旅、歴史、長編ドラマ(短編も)のレビューやエッセイを書いています。
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更新はマイペースで続けていきますのでどうぞよろしくお願い致します。

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